どうも、金音ニトロです。

夏です。クソ暑いのを自宅でじっと耐えながら職務とゲームともろもろとやってます。およそ夏でも春でも冬でも秋でも関係ないような季節感皆無日々。

某ロナのせいで完全に色々と崩壊しました。虚無で充満しています。虚無は満たされ続けると宿主を崩壊させるので適度に爆散させる必要があります。

ところで、千葉の東端をトコトコと走る私鉄が有ります。総武線の終着、銚子の更に向こうを走る、銚子電鉄です。巷ではそこそこ有名なのですが、モータリゼーションで本業の鉄道は赤字、赤字過ぎて変電所の更新すら賄えない、三セクではなく私鉄なので地方自治体の庇護も受けられない、と言う中々ヤバイ路線です。そもそも銚子市の人口が5万人少しと心もとなく、都心から軽く2時間はかかるので乗りに行くのも一苦労と完全に踏んだり蹴ったり。磐越西線が一部区間を非電化にするようですが、気動車を買う資金も無いらしいです。

と言う事で、廃業してしまったら二度と乗れないので、電車が動いている今のうちに乗りに行きました。ついでに虚無を放散させます。

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18きっぷを使って八王子から4時間。隣りの県に移動するのに4時間。銚子駅に到着。銚子電鉄は総武線のホームを端まで歩いて更に先にポツンと存在しています。ところで4時間を丸ごとすっ飛ばしていますが、銚子までは一度乗ったことがあるので、写真は撮っていません。それと普通に混雑していました。

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銚子電鉄のホームに出ると、いかにもな電車が居ました。クハ2500、京王帝都電鉄で1957年から使われている超老骨です。車内もなかなかにいかれていて、生姜の会社とタイアップしているようで、一面桃一色の風船やら人形やらで埋め尽くされていました。なぜか地元民ではなく子連れの家族やら巨大なカメラを引っ提げた剛のもので混雑していたので、車内の写真はありませんが、ググればやたら沢山出て来るので、そちらで補完してください。

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と言う事で、車内で一日券を購入。車内は桃一色ですが一日券の価格は700円、ピンヅモの親被りの値段です。銚子から終点の外川までは350円、単純に往復すれば元は取れますし、帰りの切符を購入する手間を省けるのでお得です。


ところで列車の速度はかなり遅く、恐らく江ノ電といい勝負が出来ると思います。それほど規格が古い路線です。もしくはそれほど遅く走行しないと車両が破壊されるか。調べたところ、最高速度は40キロとのこと。これは遅い。

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遅くても、歩くよりか速いので(最短距離で突っ走った自転車には負ける模様)、およそ20分で終点の一つ手前犬吠に到着。ここに売店が有り、どちらかと言えば本業になっているらしい煎餅ら、銚子近くの酒蔵で作った日本酒を購入し、銚子電鉄に少しでもお金を落とします。ただこの日本酒はやけに不味かった。この駅はかなり立派な駅舎がある方の駅ですが、それでも鉄骨が錆び、コンクリートに亀裂が入り、おおなえで一発でおしまいになりそうな、かなり来てます。

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さて、関東の東端に向かう途中に廃業したであろう水族館を発見。死因は某ロナではなく、それ以前に廃業しているとのこと、近々復活するとかしないとか言われているらしい。

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と言う事で、目的の犬吠埼に到着。関東の東の果てを制覇しました。他には近日点の前後数週間、本土に限って最も日の出が早くなる場所でもあります(そうでない残りの40週前後は北海道の根室、一般人が立ち入れない場所を含めると小笠原の孤島、南鳥島です。)一説にはヤマトタケルはここから北を目指したとも言われています。北端に関しては、そのまま宮城県まで攻め滅ぼした(日本書紀)とか、木更津から東京湾を回って甲州道に抜けた(古事記)とかいろいろあります。

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内部の見学は、某ロナの影響で閉鎖されていました。ちぇっ。何とかと煙は高いところにナントヤラ、しかし馬鹿にもなれやしない。

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ちなみに犬吠埼を遠くから撮影するとこんな感じ。断崖絶壁です。この東にはハワイまで陸地は何もありません。ハワイにたどり着けないとカリフォルニアまで流されます。これが太平洋クオリティ。

こぞって海鮮屋が立ち並んでいましたが、馬鹿みたいに強気な店が多かったので、飯は適当なところでこさえることにしました(結局ストライプなピエロのハンバーガーになりました。)





発車まで時間があるので周辺をプラプラしつつ、終点外川を目指します。

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途中寺があったので軽率に参拝します。補陀落山満願寺。満願(=70符以上3翻、40符以上4翻、5翻の時の点数。親で12000点、子で8000点。打点を作るときはとりあえずこれを目標にすることが多い。まれに裏ドラが3枚乗って点数が倍になり、場が崩壊する。)(おもに四国にある88個の札所を全て回り切ること。結願(けちがん)とも。あるいは札所に限らずスタンプラリーやチェックポイント等を制覇する事もそういったりするらしい)だけあって、そういった方々が、霊山寺のあとに訪れるお寺の様です。現にそういった分社的なミニチュアが堂内に並んでいました。あるいはここを起点に四国を回る人も居るようで、そういったツアーの申込用紙がおいてありました。やはり通常は10日ほどかかるようです。間違っても3泊4日で結願はしないようです。

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一日券を見せると入湯料が割り引かれたりするのですが、湯浴み後に汗まみれの服を着るのがなんとなく嫌だったのでスルー。その後は展望台で神栖市やアメリカ西海岸(地球が平坦な日の時に見えるらしい)を眺めたりしながら、外川駅に帰還。

一瞬何かと間違えるほど年紀が入ってます。どうやらこれが駅舎の様です。しかも有人駅。駅構内はランタンが針金でつるしてあったり、中々にすごい。

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今はおそらく使っていないであろうこれまた年紀の入った車両が静態保存してあったり、

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富士重工の郵便バイク「ラビット」が鎮座していたり。この地には令和はおろか、平成すらやってきていないようです。ホンダカブより数年ほど古い上に、カブにとって代わってからは急速に姿を消したとかなんとか書かれていたので、現存しているだけで相当レアなものだと思われます。

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15分ほど駅で時間を潰し、やってきたのは生姜ラッピング電車。途中駅で列車交換しているのでピストン輸送と言うわけではないですが、妙につり革につかまりにくいこれが戻ってきました。普通の方も拝みたかった。なお、帰りの電車も銚子につく頃には40人ほど積んでいました。これも行きと同様、そういう人々でした。


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で、途中の仲ノ町駅で下車したものの、肝心の車庫見学は注視しているとのこと。入場料ひとつでお気軽に電気機関車を見れると言う事で、ぜひとも納めたかったのですが、残念。80年前のこれまたヤバい奴が中に眠っていて、今でもたまに動かしている機関車とのことで、それは拝んでおきたかった・・・。

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そして銚子駅に帰還。とりあえず乗ってみて分かったことは、予想以上にヤバいと言うことです。車両のメンテナンスや喫緊の整備費すら賄いきれないので、プラットホームの補修や駅舎の改築などは2の次3の次で放置されてかなりボロボロ、「変電所が終わると鉄道事業が終わる」は冗談でも何でもなく、すぐそこまで来ていると言う事でした。






ヲタクどもはとりあえず軽率に乗りに行って、軽率にせんべいを喰いましょう、はい。








では。