どうも、金音ニトロです。


南国宮崎とは言いつつ、高千穂は普通に寒かった。が、なぜか暖房をつけずとも爆睡できました。


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ちなみに朝ごはんはパンを自分で焼いて茹で卵と共に頂くタイプのものでした。

今回の旅で取った宿が高千穂峡のかなり近くにあったので、まずはそれを抑えます。

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途中こんな看板を発見。ちょっと都市に出るだけでもこの距離。およそふざけた距離ですが、距離がふざけている分高千穂内のインフラはそこそこだった印象があります。にしても、あまりに隔絶された秘境である。

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高千穂峡は阿蘇の噴火と五ヶ瀬川の浸食によって作られた、高さ約100メーターの断崖絶壁で、その渓谷美から昭和9年に天然記念物に指定されているほどです。
で、そのスケールの通り、水面に向かうには鬼のような勾配の坂道を下っていく必要があります。
行きはまだ下るだけで良いのですが、帰りにこの勾配を登るわけでして。地獄が見えます。

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で、これが真名井の滝・・・・ではなく、その道中に平然と生えていた、モブづらをした滝です。一応名前がついており、玉垂の滝というらしい。ちなみにこのすぐ上に道路を走っていることを考えると、いかに勾配というか谷底が深いかがわかります

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そこから更に5分くらい下ると、ようやく本命の滝が姿を現しました。
12万年前と9万年前の阿蘇山の噴火によって降り積もった凝灰岩を、五ヶ瀬川が削った地形に流れ込む滝です。
日本神話に従うと、かつてアマテラスの住んでいた土地にニニギが天孫降臨を行い、その際に水が無かったので天押雲が高千穂の地に高天原から水を持ってきた、という記述が存在するので、おそらく7万年前くらいの出来事なのでしょう。となるとアマテラスは阿蘇噴火のずっと前に住んでいたという事なのでしょう。(とすると鬼界カルデラが爆発して九州の縄文文化が軒並み消滅したうんぬんはどう反映されてるんだろうか)

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おのころ池。五ヶ瀬川の途中にあるこの池が真名井の滝の水源のひとつになっています。おのころ池にある岩が「おのころ島」らしいです。どうでもいいけどおのころってイザナギとイザナミが最初に作った島(ようするに淡路島、友ヶ島のあたり)じゃないの・・・?淡路島も行きたいですね、おいしいたまねぎを食ったりしながら。

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おのころ池には当然ヌシが住んでいるようで、そのヌシのためにささげる神饌が置いてありました。どこにでもあるな。なお、ヌシは餌場の前でスタンバって居ました。やはりいくら古事記の聖地といえど、俗人によって分からせられてしまっていました。かわいいやつめ。



本当はボートに乗りたかったのですが、さすがに今日1日で高千穂全部回る事を考えると時間が取れなさそうだったのでパス。同時に淡水魚水族館もパス。という建前で、本音は早くあの地獄みたいな上り坂を片付けたかった。





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だいたい20分くらい坂を上って高千穂神社に到着。あの坂は本当に高尾並みにありました。
ニニギ、コノハナサクヤ、ホオリ、ウガヤフキアエズが祀られている神社で、その後源頼朝が杉を植えたり、大正14年に秩父宮が御幸あらせられたり、現在は別表神社(特別扱いされている神社)となっている神社です。
なお、旧社格(戦前までの神社の分類)では官幣神社・・・ではなく、ただの村社だったようです。なんでだ。


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一目でわかる、このありがたさ。まさに木々によって作り出された「神域」で、もじどおり「かんさびた」雰囲気を感じます。

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疫病で夜神楽はやっていなかったものの、手水舎からは水が出ていました。疫病対策として水は出さず、替りにアルコールが置かれているところもそこそこ見ましたので、これは意外。

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階段を上ると拝殿があります。人間が踏み入れられる面積こそ小さいですが(というよりも、その奥に広がる鎮守の森的な領域がかなり大きい)、かなり手入れがされていました。苔むした燈籠もかわいい。
つくりとしては流造で平入です。どうやら神明造ではないようです。
流造は神明造の発展形として誕生した建築様式なのですが、その神明造が伊勢神宮に代表される建築様式・・・
この時点ですこしだけ矛盾を感じますが、おそらく後世に何かあったのでしょう。もしくは全くの無関係か。神代のものにたかだか2000年の新旧で言い争うのもアレか。

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秩父杉。樹齢800年の、頼朝の代理人が植樹した杉です。周囲7メートル、高さ55メートルの巨樹になっていました。

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その近くには要石がありました。垂仁天皇の時代にこの地に鎮座されたもので、おそらく当時流行った疫病を鎮める目的で安座されたのでしょう。ところでオミクロンを鎮める「石」ってなんだ?アストラゼネカ?C2H5OH?セバストポリ?



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拝殿の横には神楽殿がありまして。本来であれば毎晩ここで夜神楽が行われているのですが、ちょうど休止期間中で、ただの空き部屋となっていました。

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なんともタイミングが悪いというかなんというか。

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内部はかなり広く、100人くらいなら余裕で入れそうな会場です。本来であればそれだけ人数を収容して大規模に夜神楽を行ってるのでしょう。一生悔やまれます。





次回は一気に時代を飛んで昭和平成の跡地に向かいます。






では。